MEMORIES OF MURDER 殺人の追憶

1986年から91年にかけて、ソウルから南に約50km離れた京畿道華城郡台安村の半径2km以内で起きた10件に及ぶ連続強姦殺人事件。
30万人の警官が動員され、3千名の容疑者が取り調べを受けたが、結局犯人を捕らえることは出来なかった。
そんな華城連続殺人事件を映画化した作品。
実際の事件しかり、映画しかり、犯人が捕まっていない(捕まらない)ので、出演者全てが犯人では?と推測できるストーリーは恐怖感が付きまとう。
犯人にはマイルールが存在し、毎回このルールに基づき犯行を重ねていく
1.犯人は農道の下に隠れたまま、遅い時間に帰宅する女性を狙う
2.人影のない道を独りで歩く赤い服を着た女性の後を追う
3.まず口を手で塞ぎナイフで脅し、道から離れた場所へ引きずっていく
4.暗闇の中で被害者の服を脱がし口に轡をかませ、パンティやガードルを頭に被せ自分の顔を見られないようにする。 ※この過程で被害者に「叫んでみろ、叫べないだろう」と声をかけることもあった
5.被害者の服を使って手と足を縛り、強姦や自慰行為を行う
6.射精後、ストッキングなどを利用して被害者の首を絞める
7.被害者の所持品のうち一つを選び陰部を乱行する
8.首を絞めたストッキングなどはそのままにして、再び服を着せる
9.枯葉、藁等で死体を覆った後、現場を去る
映画では上記プラス事件直前同一の歌がラジオにリクエストされていた。
刑事役には泥臭く足を使って犯人を捜す地元刑事トゥマン演じるソン・ガンホ、ソウルから応援で来たテユン演じるキム・サンギョンは頭を使った科学的捜査を実践していく。
そんな二人の対立、葛藤、協調など掛け合いは面白い。
そんな犯人を追う刑事達は限界点に達していて、垂れ込み情報から自供の強要などあってはならない事をしてしまうこともしばしば。
事実、 38歳無職の男性は9番目の事件の容疑者として尋問を受け釈放された後、村中を駆け回る等の精神分裂症状を見せ、列車に飛び込み投身自殺していて、数多くの地域住民を必要以上に連行し自供を強要し拷問致死などで裁かれている刑事も存在する。
そんな警察の腐った部分の恐怖や、連続殺人犯の恐怖を凄く上手に表現できている映画で5.1chで聞いていた奥さんは所々飛び跳ね動悸が激しくなっていた。
こんな事件許されない、、、そんな思いが心に残る作品ですね
演出には凝りに凝っていて通常3ヶ月程度の撮影期間で製作される韓国映画の中、この映画は6ヶ月なんだって。オープニング&エンディング以外の天気は全て晴れてはいけない!との事で殺人現場一つに1ヶ月かかったものもあるらしい。
ラストのシーンでの子供の言葉、、、いったいそれは善なのか悪なのか、、、

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